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陰陽と体について

陰陽と体について

陰陽とは?……  

 本日は陰陽と身体についてお話しいたします。漢方医学のベースとなる思想の一つに陰陽学説という哲学があります。これは易経から始まっています。陰陽学説とは、簡単に言いますと、世の中のモノはすべて陰と陽に分けることができ、お互いに依存しあい、また対立しあってバランスをとっていると考えます。そして陰と陽は一定のものではなく、常に変化し続けています。例えば、1日という枠で考えると、昼が陽で夜が陰となります。昼と夜はお互いに対立し合い、また依存し合って(昼がなければ夜も存在しない、その逆も同じ)います。そして昼と夜は季節により日照時間が変化するように、陰と陽は絶え間なく変化を繰り返しています。この陰陽学説は、世界の森羅万象を説明する最も基本的な「ものさし」なのだという考えなのです。

地球温暖化は?……  

 最近の気候も陰陽のバランスで考えることが出来ます。温暖化は陽が亢進した状態で、陽の亢進のために陰を傷つけています。北極の氷が溶け、大陸では砂漠化が進みます。しかし、バランスの崩れはこれにとどまりません。吸い上げられた水分(陰)は、雨雲となり、局地的な豪雨を起こし陰の逆襲のように陽を押さえつけ悪天候を作り上げます。ゲリラ豪雨、各地の豪雨なども地球の陰陽の乱れが起こしているのです。

体内で起こる陰陽バランスの変化……  

 動物、植物の体内でもこのような陰陽の変化が絶えず起こっていますが、我々は知らず知らずの間に陰陽のバランスを取り恒常性を保っています。ただ、人間だけは自分たちの都合で冬には暖房をして冷たい飲食を取ったり、夏はクーラーの中でも冷たいものを摂ったりしています。このように地球の温暖化に反し、体内で寒冷化を作っていることが多く見られます。自らの手で陰陽のバランスを崩し、そして加齢による陰陽のバランスの乱れも手伝って、冷えのぼせを初めとする様々な症状を起こします。これらの症状は血液検査に現れません。加齢による変化も、養生法により、体内の陰陽のバランスを保つことで健康的に過ごすことが出来ると考えられています。皆さんの体の陰陽のバランスは如何でしょうか。

生命の誕生を陰陽で考えると!……  

陰陽01

 また、生命の誕生を陰陽で考えますと、男性の精子(陽)が女性の卵子(陰)と考えます。陽が、陰の中に飛び込み陰陽が融合して、受精卵となり、生命が誕生します。十月十日お母さんのおなかの中ではぐくまれ、赤ちゃんが生まれます。
人間において、陽は機能、働きです。目に見えないもの、エネルギーです。陰は物質で目に見えるものです。肉体も、血液も、臓器も陰です。心臓も形有る物ですから陰です。物質ですが、心臓に陽が宿るから、寝ているときも止まりません。止まったら困ります。死ぬまできっちり動いてくれるのは、陽が宿るからと考えます。
 人間は成長して身体を作っていくのですが、これは陰と陽が増えていっていることなのです。人間の陰陽が一番充実しているときは、26歳くらいから30歳くらいです。スポーツ選手もこの頃が肉体的には一番ピークなのではないでしょうか。ここから陰陽が徐々に減って行くわけですがこれが老化です。これはいたしかたの無いことです。陰陽が増えて行く成長の過程、陰陽が減って行く老化の過程で、陰陽に差がありすぎてバランスを崩していると、これが病気の原因になると考えます。
 陰が多く陽が少ないとこれは冷え症です。エネルギーが無い訳ですから、何かあったらへこみます。鬱になる人は、陽の少ない人です。反対に陽が多く陰が少ないと熱症状を起こします。この人は常に陽が余っているので、何かあってもへこみません。何かあると怒ってしまいます。このような人は鬱になりません。人間の体も陰陽で考えるとわかりやすいではないでしょうか。

年寄りの冷や水の本当の意味……  

坎離から見た人間-2

 そしてこの陰陽は、40歳までは陰陽共に減って行くのですが、50歳を過ぎますと陰も減りますが陽の減る速度が2倍~3倍速くなります。''
 陰と陽の間には、さらに陰(有形なもの)は陽(無形なもの)から生まれると考えます。人間で言えば「生きていく為に基本的な物質は全て陽気の働きを通して作られる」と言うことです。つまり陰陽の関係には「陽が主導権を握っている」のです。ですから陽を減らしてはいけないのです。人間は、元気で長生きをしたければ、陽を大切にしなければなりません。
 年寄りの冷や水で代表されるように冷たいものでお腹を冷やすことは万病の元となるのです。沢山冷たい飲み物を飲んで身体を冷やしてしまうと、胃腸の陽気を傷つけます。身体を栄養する血液や栄養素が作れません。ですから、「体調不良になるよ、寿命が縮まるよ。だから、50才を過ぎたら冷たい飲み物は飲んではいけません。」という先人お教えなのです。それが証拠に、「チーンご臨終です。」といわれたときには、肉体の陰は残っているけれど、陽が無くなってあの世に行きます。「陰陽ともに大事だけれども、陽の方がすごく大事なんです。」ということなのです。
 昔は年寄りの冷や水でしたが、今はどうでしょう。子供も大人も冷たい物を大量に飲んで、体を冷やしています。現代では「子供の冷や水、大人の冷や水」といわなければなりません。アトピー性皮膚炎、乾癬などの皮膚病も、アレルギーも、癌や難病もすべて現代人の病気は、すべて冷えから来ていると考えます。冷たい飲み物を少し減らす工夫をして頂くことが一番健康への近道になります。本日は陰陽と健康についてお話しいたしました。



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