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冬の養生法 その1

冬の養生法 その1

全ての生物がエネルギーを蓄え収蔵という季節!……

 昨年も夏の暑さが厳しく、残暑も厳しく、秋も異常気象で暑く、「秋になったかなぁ。」と思って、紅葉を楽しんでいると、同時に雪も降り、もう冬支度の用意をしなければならない時期となりました。本日から何回かに分けて、冬の養生法をお話しいたします。今年の冬は特に寒さも厳しいようですので体の方も、大事にしたいです。
 冬というのは体が休息モードに入ります。植物は春に芽を出し、葉を広げ茎を伸ばし、夏に花を咲かせ、秋に実を作り、冬には葉を落とし根に栄養分を戻します。人間のように体温を保てない動物は厳しい寒さを乗り切るために冬眠をします。人間も同じように自然のリズムに体を合わせ変化します。冬は日が短くなり、夜が長くなります。冬は休息の期間となり睡眠時間も長くなりエネルギーの消耗も抑えます。そして活動量は減りからだが寒さに備えてエネルギーを蓄えます。全ての生物がエネルギーを蓄え収蔵という季節になります。

冬は太るべし!……

 冬は良く太りやすいと言いますが、活動量が減り、体が寒さに備えてエネルギーを蓄えるように自然と体がなっています。新陳代謝を抑えて食べ物を効率よく貯め込むようになるからです。自然の摂理です。この自然の流れに逆らって、不摂生を重ねたり、過労が積み重なってエネルギーの貯蔵が出来ないでいると、免疫力が落ちて、寒さに適応できず、風邪など引いて病気になりやすくなります。

冬は精を漏らさず生活する!……

 冬に大風邪を引いたら、汗をかいて発散して治すわけですから、体の体液、血液が減ります。漢方の世界では汗も血液ですから、冬はむやみに汗をかいては行けないということになっています。元気な方が運動をして汗をかいて、食事も良く取り体力を上げて行くのは問題がないのですが、これも行き過ぎると行けません。又体の弱い方は、無理をすると行けないと言うことになります。「冬に傷寒を患えば、春必ず温(うん)を病む」ということわざがあります。冬に大風邪を引いて汗をかいて治し、その汗を補っていなければ、春先に咽痛が起こり高熱の出る温病という病気になる。ということなのです。今で言う咽痛から来る高熱の出る風邪や風疹や麻疹などウイルス疾患にかかりやすいと言うことです。体力免疫力が落ちて、皮膚からの病気の侵入が抑えられず、いきなり咽に炎症を起こす風邪を患いますよと言う教えなのです。昔は立て付けも悪く、庶民はすきま風の入る家で生活をしていました。火鉢に当たり寒さを防いでいました。皮膚はしっかりと閉まり冬脇の下に汗をかくようなことはなかったのです。まさに精を漏らさず生活していました。しかしお金持ちやお殿様はどうでしょう。厚い着物を着て暖かい部屋で贅沢に生活していると冬でも脇の下汗をかき、精を漏らす生活をしていたのです。そうするとどうしても体が弱くなると言うわけです。

冬は夜遊び厳禁!……

 現代人は如何でしょうか。冬は暖房の中で、汗をかき精を漏らしています。夜遅くまで起きているだけで、精を消耗しています。夜お酒を遅くまで飲んでいますと、お酒を飲むと体が温まり、やはり汗までかかなくても皮膚はゆるみ、精を漏らしていることになります。そのため、春先に高熱の出る風邪を引きやすく、又精を漏らしているために抵抗力は落ち、免疫力は落ちます。昔の方に比べ栄養事情は良くなりましたが、違った意味で体は弱くなっているのです。夜遅くまで起きていることが、精を漏らすことにつながります。おてんとうさまと同じように過ごすことが健康につながります。冬は早く寝て、寝坊をしてもかまいません。おてんとうさまと同じ時間起きて良いのです。反対に夏は、エネルギーにみなぎり、朝は早起きをして、夜は遅くまで活動してもかまいません。しかし、その日のうちに寝ることは大切になります。皆さん元気に冬を過ごすには、冬の夜の過ごし方を考えていただきたいと思います。


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